今までに見たことのない、粋な作品です。
皆様一見して笑われたり、開いた口が塞がらない方もおられます。しかしこの作品には、描き始める前に紙の前にじっと座し、そして筆をとるやいなや瞬く間に仕上げてしまった栖鳳の姿が想像できます。筆には勢いがあり、それゆえに羽がまるで動いている様に見えます。晩年の作品ということで、技術を極めた究極の作品と言えるでしょう。
この作品はこの軸だけで完結せず、花や他の置物を置くことで、絵の中の蜂が外に飛び出すことが出来ます。空間や物語を自由に持ち手が設定できる楽しい作品です。
二足歩行の虫たちがとても楽しく、愛らしい掛け軸です。
この軸に虫籠をずらして飾れば、まるで虫たちが逃げ出して宴会を始めた様ですね。
お軸や道具の関係で物語がつくれたり、空間の雰囲気を変えれたりして面白いものですね。
size 51×180(h)cm